AWSサービス EC2を理解する~概要~

本記事では、AWSサービスの1つであるAmazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)を勉強した内容を紹介します。

結論
  • Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)とは、AWSクラウド上で仮想サーバを提供するサービス。
  • 物理サーバ、仮想化環境の構築が不要で、初期コスト削減が可能。
  • EC2のSLAはリージョンレベル:99.99%、インスタンスレベル:99.5%
  • EC2の料金体系は基本時間または秒単位の従量課金だが、長期契約や中断を許容する等の条件付きで割引することが可能。

EC2とは

Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)とは、AWSクラウド上で仮想サーバを提供するサービスです。
オンプレ環境でサーバを構築する場合、物理サーバにOSを入れる場合や、物理OSにVMware等の仮想化ソフトウェアを導入して、その上に仮想VMを構築するような場合等が考えられますが、EC2を利用すると、物理サーバや仮想化環境を準備することなく、数分程度で仮想サーバを作成することができます。その結果、サーバ構築の初期コストを抑えることができます。

EC2の機能

Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)の機能は以下の通りです。

機能名説明
インスタンス仮想サーバのこと。
VMwareのVMと同類のものと認識しています。
Amazon マシンイメージ (AMI)サーバに必要なOS、ソフトウェア等をパッケージ化したテンプレート。
インスタンス作成時にAMIを指定することで、AMIをコピーしたインスタンスが起動される。OSはLinux、Windows等幅広く存在する。
VMwareのOVFテンプレートに近いものと認識しています。
インスタンスタイプサーバのCPU、メモリ、ストレージ、ネットワーク帯域の設定の組み合わせ。
インスタンスのリソースは、このインスタンスタイプの中から選択して、設定を行う。
AWSの場合は、それぞれを単一で設定するのではなく、さまざまな用途ごとに設定されているリソースの組み合わせ(=インスタンスタイプ)を選択して設定する必要があります。
Amazon EBS ボリュームサーバのストレージ。
Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) というサービスを利用した永続的なストレージボリューム。インスタンスを停止、休止、終了してもデータは消失しない。
インスタンスストアボリュームサーバのストレージ。一時的なデータ保管に利用する。
インスタンスを停止、休止、終了してもデータは消失する揮発性ストレージボリューム。
キーペアサーバへSSH接続するための公開鍵認証のキーペア。
AWS は公開鍵を保持し、ユーザーは秘密鍵を利用してSSH接続を行う。
Linuxサーバでssh-keygenコマンド等で設定する部分。
セキュリティグループインスタンスへのINPUT、OUTPUT通信制御を行う仮想ファイアウォール。
送信元(先)のネットワーク範囲、ポート、プロトコルを指定できる。

EC2のSLA

EC2のSLAは以下の通りです。

レベルSLA(%)
リージョンレベル
(マルチAZ、マルチリージョン構成の場合)
99.99
インスタンスレベル
(単一のインスタンスの場合)
99.5

EC2の料金体系

EC2インスタンスの課金体系は以下の通りです。
EC2インスタンスは基本的に時間または秒単位料金体系は以下の3種類が存在します。
基本的には、利用した分だけ課金する形ですが、長期利用契約可能なインスタンスや、インスタンスの中断等のリスクを許容できる一時利用が可能なインスタンスについては、コストを削減で利用することが可能です。

インスタンス課金体系
オンデマンドインスタンスインスタンスを利用した(起動している)時間に応じて、時間単位または秒単位で課金。時間単価はリージョン、インスタンスタイプによって変化する。
Saving Plans1年または3年の期間で、1時間あたりの一定の使用量を契約することで、オンデマンドインスタンスと比較して最大72%のコスト削減が可能。
リザーブドインスタンス1年または3年の期間で、特定のインスタンス構成(インスタンスファミリー、インスタンスタイプ、リージョン等)を固定して契約することで、オンデマンドインスタンスと比較して最大72%のコスト削減が可能。
スポットインスタンスインスタンスの中断等のリスクを許容できることを条件に、未使用のインスタンスを利用することで、オンデマンドインスタンスと比較して最大90%のコスト削減が可能。

EC2の関連サービス

EC2を構築・運用していく上で、関連性が高そうなサービスを列挙します。

サービス名説明
Amazon EC2 Auto Scalingサーバの負荷状況に応じて、サーバ台数を自動的にスケーリングすることが可能。
AWS Backupインスタンス、ボリュームを自動的にバックアップする。
Amazon CloudWatchサーバのリソース監視、ログ監視等のモニタリング機能を提供する。
Amazon S3サーバのログバックアップ、世代管理をする際に利用できる。
Elastic Load Balancingサーバの負荷分散で利用される。

まとめ

今回はAWSサービスの1つで、仮想サーバを提供するAmazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)を紹介しました。以下まとめになります。

結論
  • Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)とは、AWSクラウド上で仮想サーバを提供するサービス。
  • 物理サーバ、仮想化環境の構築が不要で、初期コスト削減が可能。
  • EC2のSLAはリージョンレベル:99.99%、インスタンスレベル:99.5%
  • EC2の料金体系は基本時間または秒単位の従量課金だが、長期契約や中断を許容する等の条件付きで割引することが可能。

参考

・EC2のユーザガイド:https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/concepts.html
・EC2のSLA情報:
https://d1.awsstatic.com/legal/AmazonComputeServiceLevelAgreement/Amazon_Compute_Service_Level_Agreement_Japanese_2022-05-25.pdf
・EC2の料金体系:
https://aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/
https://aws.amazon.com/jp/ec2/pricing/on-demand/
・リザーブドインスタンス、Savings Plansの違い:
https://engineerblog.mynavi.jp/technology/comparison_of_risp/
https://cloudnavi.nhn-techorus.com/archives/1738#Savings_Plans
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/instance-purchasing-options.html

以上になります。ありがとうございました。

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