本記事では、Linuxサーバのグループ作成時に利用するLinuxコマンドであるgroupaddについて紹介します。
それでは、具体的な使用方法について見ていきましょう。
コマンド文法
グループ作成で利用するgroupaddコマンドの文法は以下の通りです。
グループ名は任意の名前を指定することができますが、既存で作成されるグループ名と重複した名前は指定することができません。
groupadd [オプション] [作成したいグループ名]
オプション一覧は以下の通りです。(対象コマンドのmanコマンドの情報を参考)
オプション名 | 説明 |
---|---|
-g [設定したいグループID] | グループIDを指定する際に利用する。グループIDとは、グループ名を識別する一意の番号。値は0以上で、基本的に他のグループIDと重複してはいけない。(oオプションを併用する場合は重複可能) オプションを指定しない場合、デフォルト値は999より大きい(※1)、かつ、全ての既存のグループIDよりも大きい値の最小値となる。(※2) |
(※2) 例えば、既存のグループIDとして、1000, 1002が利用されている場合、gオプションなしでグループ作成を実行した場合のグループIDは1003となります。
使用例
具体的なコマンド実行結果を見ていきます。
利用する実行環境のOSは「CentOS Stream release 9」です。
(オプションなし)の場合
オプションなしでグループを作成するコマンドを実行します。
設定内容としては、グループ名:test01のグループを作成します。
事前情報として、現在のグループ設定は以下のような状態になっています。一般グループとしてuser01が設定されています。
[root@test01 ~]# cat /etc/group
root:x:0:
・・・(システム用グループIDは一部省略)
tcpdump:x:72:
user01:x:1000:
[root@test01 ~]#
実行コマンド
実行コマンドは以下の通りです。
groupadd test01
実行結果
実際にLinuxサーバで実行した結果は以下の通りです。成功した場合は特に標準出力としては何も表示されず、コマンドが終了します。(エラーの場合はエラーメッセージが出力されます。)
[root@test01 ~]# groupadd test01
[root@test01 ~]#
設定確認結果
グループが作成されているかを確認します。グループの設定ファイルである/etc/group内にtest01が存在していることを確認します。実行結果の赤色部分から正常に作成されていることが分かります。グループIDは999より大きい、かつ、既存グループIDより大きい値の最小値である1001となっています。
[root@test01 ~]# cat /etc/group
root:x:0:
・・・(システム用グループIDは一部省略)
tcpdump:x:72:
user01:x:1000:
test01:x:1001:
[root@test01 ~]#
(gオプション:グループID指定)の場合
gオプションでグループIDを指定してグループ作成コマンドを実行します。
設定内容としては、グループ名:test02、グループID:1004のグループを作成します。
事前情報として、現在のグループ設定は以下のような状態になっています。一般グループとしてuser01、test01が設定されています。
[root@test01 ~]# cat /etc/group
root:x:0:
・・・(システム用グループIDは一部省略)
tcpdump:x:72:
user01:x:1000:
test01:x:1001:
[root@test01 ~]#
実行コマンド
実行コマンドは以下の通りです。gオプションを利用してグループID:1004を指定しています。
groupadd test02 -g 1004
実行結果
実際にLinuxサーバで実行した結果は以下の通りです。成功した場合は特に標準出力としては何も表示されず、コマンドが終了します。(エラーの場合はエラーメッセージが出力されます。)
[root@test01 ~]# groupadd test02 -g 1004
[root@test01 ~]#
設定確認結果
グループが作成されているかを確認します。グループの設定ファイルである/etc/group内にtest02が存在していることを確認します。実行結果の赤色部分からgオプションで指定したグループID:1004でtest02が設定されています。
[root@test01 ~]# cat /etc/group
root:x:0:
・・・(システム用グループIDは一部省略)
tcpdump:x:72:
user01:x:1000:
test01:x:1001:
test02:x:1004:
[root@test01 ~]#
まとめ
今回はグループ設定変更で利用するLinuxコマンドgroupaddについて紹介しました。
以下は設定方法のまとめになります。
- groupaddコマンドの使用方法は
groupadd [オプション] [変更したいグループ名]
- オプションとして以下の主に以下の2つが利用可能
- -g [設定したいグループID]:グループIDを指定したい際に利用
以上になります。ありがとうございました。
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